エソラゴト

マン・オン・ワイヤーのエソラゴトのレビュー・感想・評価

マン・オン・ワイヤー(2008年製作の映画)
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彼の綱渡りは歩行(ウォーク)ではなく踊り(ダンス)だった…


ロバート・ゼメキス監督の『ザ・ウォーク』鑑賞前に第81回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した今作を予習。

今作は1974年にワールド・トレード・センターのツインタワー間での綱渡りを達成した、フランスの大道芸人のフィリップ・プティの挑戦を、本人や関係者の証言や再現映像を交えて紹介するドキュメンタリー映画。

劇中最も印象に残ったのは当日ビルの最上階でこの45分間の常軌を逸した驚愕の綱渡り芸を目撃した1人の警官の表題の言葉ー。

残念ながら実際の映像も撮られていないし写真も数枚しか残っていないのだが、この前代未聞の神業を市井の面前に知らしめたプティの姿が如何に優雅で崇高であったのかをこの何気ない言葉で思い知らされたのだった。