白石監督の時代劇。面白いか面白くないかの極めて絶妙なライン取りを責めている感じ。
「碁盤切り」というタイトル、何かの揶揄かと思っていたら割とそのまんま、というかかなり「碁」にフィーチャーした映画で、なんなら映画の前半「碁」しかやってないし、盤面が映ってるシーンも多い。
碁のルール知らない人間からしたら、特に緊迫感ある展開でもないから、何を見せられてんだと幾分混乱する感じ。
主人公もこれまた、不器用とアホの間をふらふらしているというか、もはやかなりのアホなのでこの辺ももやもや。自分勝手すぎてすごいイライラしてしまった。主人公に魅力がないと結構映画としては辛い。
映像は、エロいとかでは全くなく、色気があるし暗めの映像がたまらなく魅力的にも映るのだが、
とにかくシナリオ運びがそんなにうまくなく、ところどころの展開で失笑してしまう感じが残念。
冒頭書いた通り、面白いといえばそうともいえなくもないし、面白くないといえばまさしくその通りだし、別に観なくても良かったなというところ。
少なくとも白石監督らしさというのはあまり感じない。一風変わった、金のかかったへんてこ時代劇という感じ。
白石監督ももう時代劇はこれ以降は作らなくてもいいのでは?
孤狼の血をお待ちしております。