「生きるか死ぬか」「命を賭ける」
といった表現が、比喩ではない時代。
有らぬ疑いをかけられ藩を追われた浪人、柳田格之進が、復讐を果たすため仇を追う。
季節を感じる情景は美しく、顔がギリギリ判別できるくらい落とした照明は夜の静寂を感じさせる。ピンと張り詰めた緊張感がその時代を表現していたと思います。
穏やかな清廉潔白な浪人、復讐を果たさんとする鬼と化した武士、どちらの柳田格之進も凄みをもって演じる草彅さん素晴らしかったです。
他のキャストの方々もみなさん素晴らしかったですが、特に奥野瑛太さん、切れ長の目と低めの声の演技が時代劇にぴったりハマってて、目が離せませんでした。
ここからちょっとネタバレ含みますが…
最後、源兵衛さんと弥吉が格之進に斬られてしまうんじゃないかとハラハラしながら観ていたのですが、なるほど、ここでタイトル回収ですよね!よくよく考れば予測できる展開ですが、そんなことも考えず、シンプルに緊迫感に圧倒されながら観入ってしまいました。
楽しかったです。