予告映像を見ていたので
復讐ものの時代劇、ということは暗い始まりなのだろうと思っていた。
が、始まりは春
貧しいながらも穏やかな人々の暮らしがそこにはあった。
人情があり、四季の音があった。
このまま続いて欲しいと願ったが
やはり物語は動いていく。
人との新たな出会いから
昔の因縁に重なるように又も濡れ衣を着せられる。
やがて復讐が始まる。
しかし、暗さは感じなかった。
苦しさの中にも
暗闇の中にも
どこか救いがあったし
画面そのものの美しさで
暗闇を覆っているように見えた。
クライマックスは息を呑んだ。
そして、予告編集が絶妙だと思った。
そう、この映画の題は
『碁盤斬り』なのだ。
囲碁を知り見るのはオススメ。
しかし、内容は無の状態で見るのがオススメかも。
泥臭いのに
美しい時代劇。
昔からの時代劇ファンの方にも
又、若い方にも見てもらいたい。
こういう作品が
これからの日本で沢山作られるようになると良いなと思いました。