おれんじな猫

碁盤斬りのおれんじな猫のレビュー・感想・評価

碁盤斬り(2024年製作の映画)
4.5
予告映像を見ていたので
復讐ものの時代劇、ということは暗い始まりなのだろうと思っていた。
が、始まりは春
貧しいながらも穏やかな人々の暮らしがそこにはあった。
人情があり、四季の音があった。
このまま続いて欲しいと願ったが
やはり物語は動いていく。
人との新たな出会いから
昔の因縁に重なるように又も濡れ衣を着せられる。
やがて復讐が始まる。

しかし、暗さは感じなかった。
苦しさの中にも
暗闇の中にも
どこか救いがあったし
画面そのものの美しさで
暗闇を覆っているように見えた。

クライマックスは息を呑んだ。
そして、予告編集が絶妙だと思った。
そう、この映画の題は
『碁盤斬り』なのだ。

囲碁を知り見るのはオススメ。
しかし、内容は無の状態で見るのがオススメかも。

泥臭いのに
美しい時代劇。
昔からの時代劇ファンの方にも
又、若い方にも見てもらいたい。
こういう作品が
これからの日本で沢山作られるようになると良いなと思いました。