ボギーパパ

ヴァチカンのエクソシストのボギーパパのレビュー・感想・評価

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
2.0
劇場2023-53 熊P

あのウィリアム・フリードキンの衝撃作『エクソシスト』から50年、、、 
リンダ・ブレアの熱演!というか、首も身体もひっくり返るあのシーン、緑の吐瀉物のあの名シーンが、子供心にトラウマにも似た感情を植えつけたあの作品から50年か、、、歳はとりたくないもんだ(^^)

とは言え、人と悪魔の関係とは50年程度では変わらないし、その間もこの悪魔祓いというテーマで何作も作られているわけで、、、そして私は大好きで、ときたモノだから
そして本作にも。

しかもラッセル・クロウ主演という重量感。
予告を観ても悪魔憑きの表現もなかなかの斬新さと、古き良き?伝統的な部分を兼ね備えており、期待が高まった。








ただ、、、、
私のキリスト教に関する知識が浅薄なためなのを棚に上げていうが、
ストーリーも、CGやVFXも、オチも、
全てが凡庸としか言いようがない。
私が見る限り新しい発見がない。
これまでの作品でどこか見たようなものの羅列か、、、、
もちろん素人の私が見つけられない素晴らしい技術が組み込まれているには違いないのだが、驚きのないこの手の作品には、哀しさのみが印象に残る。

悪魔の乗り移った子供の表現や複数の人間に乗り移るというのは斬新だったが、50年前の作品を越えることは全くできていない。
作品の予算の問題もあるのだろうが、終始狭いセットの撮影が丸わかりのため、奥行きが感じられない。


ラッセル・クロウはさすがの貫禄で、キュートさや、厳かさを場面場面に合わせて繰り出すものの、いかんせん脚本の弱さも隠しきれないと見た。
『アオラレ』の時もせっかくのラッセル・クロウが、、、という感想を持ったが、今回も同様、、、

そして今回祓われるこの悪魔、悪魔界ではどうやら最強らしいが、最後の最後にあと199ヶ所も悪魔がいるとなると、、、ってなんか違和感も残る。最強祓っちゃえばあと楽勝でしょ?

一ホラーファンとしてたいへん残念な作品。
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