MorrisWood

ヴァチカンのエクソシストのMorrisWoodのレビュー・感想・評価

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
3.9
前半は正統派エクソシスト映画なのだけど、後半はキアヌの「コンスタンティン」みたいな感じだった。

特に2000年代以降のエクソシスト系映画は実体を持った悪魔が登場せず、結末まで「そもそも悪魔は実在するのか?」みたいな宗教的な問いを鑑賞者に突きつけることに注力する映画が多い中、本作は悪魔がガッツリでてきちゃうので、そういう意味ではついていける人とそうでない人が分かれるかもしれない。

海外レビューが結構低く、若干鑑賞前は不安だったが、ストーリーも「悪魔発生→悪魔の正体の探索→対決」と起承転結はしっかりしてるのと、コロコロとした体形となってしまったラッセル・クロウが謎の可愛げを発揮しており、キャラクター的魅力が高いのも良かった。

あとは十字架やメダルなどの宗教アイテムや、悪魔と戦う際の聖書からの台詞、その他出てくる「異端審問」みたいなワードがみんながかつて持ってたであろう「中二」マインドをくすぐってくれるぞ!

まぁ、悪魔側に物体を宙に浮かせたり人を操る能力があって、それを使えばラッセル・クロウ以下の登場人物を一網打尽なはずなのに、なぜかイタズラみたいな事に能力を浪費してたり、最期の対決も勝利条件の設定がよくわからなかったりと雑な部分はないわけではないのだが、「コンスタンティン」あたりが好きだった人にはサクッと楽しめる映画としておすすめ。
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