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ヴァチカンのエクソシストの旅するランナーのレビュー・感想・評価

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
4.0
【オーバー気味なエクソシスト】

ヴァチカンに実在するチーフエクソシストをモデルにしています。
実際に数多くの悪魔払いを行ったガブリエーレ・アモルト神父(1925-2016年)の回顧録を映画化した形です。

「オーヴァーロード」のジュリアス・エイヴァリー監督らしく、オーバーな映像と音で怖がらせるタイプ。
主演のラッセル・クロウも、イタリア語喋って、オーバーアクション。
出世作の「グラディエイター」でも古代ローマ人だったわけですから、ある意味お手のもの。
ローマ教皇役でフランコ・ネロまで出てきて、オーバーに怖がらせてくれます。

1987年7月スペイン、サン・セバスチャン修道院で繰り広げられる、悪魔との戦い。
体重オーバー気味のクロウがベスパに乗って飄々とやってくるのが面白い。
悪魔はジョークが嫌いということで、神父さんがスベリ気味の冗談飛ばしまくって対峙するのも、型破りなエクソシストぶり。
そんなことなら、日本から明石家さんまを派遣して、アミダばばあの格好で、オーバーなギャグを連発して悪魔退治させたらどうでしょう。
少年に憑依した悪魔をヒョイっとやっつけられるかもしれません。

そして、この修道院に悪魔が棲みつく秘密を暴くため、神父は地下へ潜っていきます。
このあたり、エクソシスト版ダビンチ・コードというよりも、エクソシスト版インディ・ジョーンズ。
さらに、最後は、悪魔退治エージェントでのコンビ結成みたいになって、エクソシスト版MIB。
こうなってくると、期待オーバーしないくらいに、次回作を待っておきます。