ゆず

ヴァチカンのエクソシストのゆずのレビュー・感想・評価

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
5.0
法王直属の祓魔師ガブリエーレ・アモルト神父が子供に憑依した邪悪な悪魔と対決する。実在の悪魔祓いの回顧録を映画化。絶対に話を盛ってるだろうというシーンが随所に…!

とにかくラッセル・クロウ演じるアモルト神父の人間味に惹かれる。腕は確かで、教会内部のしがらみに縛られず、ユーモアも兼ね備えた気のいいオジサン。スクーターに乗る姿もかっこよくて愛らしくて最高。イタリア→スペインを愛車で?と一瞬思ったけど。
序盤は80'sの軽快なビートもちょくちょく流れて心地よい。Gone Daddy Goneとか物語に沿った曲も。
そしてなんといってもクライマックスの祈りの言葉の力強さはもはや"必殺技"を叫んでるようにしか見えない。
そんなキリスト教の知識なくても誰でも楽しめるアツいエクソシスト映画でした。

唯一引っかかったポイントは、あの忌まわしき魔女狩りは教会内部に潜り込んだ悪魔の仕業だった〜…ってところ。
いや、そこは人間の業として反省すべき汚点でしょう…。集団心理は時にそのように働くこと、宗教はカルトかメジャーかに関係なくそのような危険性を持ち合わせていることに自覚的でなければ、また同じことを繰り返すだけなのでは…。
ゆず

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