ジュライ

ヴァチカンのエクソシストのジュライのレビュー・感想・評価

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
4.0
長らく記録つけるのサボってましたが久々に。

個人的な見どころ。
・邪悪な顔の演技があまりにも堂に入っているヘンリー少年
・やたら頑丈な登場人物たち
・ストーリーにおける存在意義がほぼゼロなサリバン
・部屋の壁にかけられてる十字架はすぐ落としたり逆さにしたりするのに、腕を縛る布は終盤までそのままにしてくれている空気の読めるアスモデウス


映画にこんなツッコミするのも野暮ではありますが、とにかくみんな頑丈。
陶器製の洗面台に頭から激突したり、数十秒間首吊り状態にされたりしてるのに、すぐ歩いたり走ったりしてるのが強すぎる。
特にあの助手役の司祭は、いずれ『ヘルシング』のアンデルセン神父にも匹敵する肉体派聖職者になるポテンシャルを秘めている気がする。続編に期待ですね。

ところであの鍵、「服の下」とかじゃなく「腹の中」って言ってるってことは生前に飲み込んでたってことですよね? それにしてはやけに大きいような……。食道裂けそう。
「お前の罪はお前を見つける」というフレーズが繰り返し出てくるわりには、さりげなく異端審問の罪と責任を悪魔になすりつけてるし。目を逸らしすぎ。


まあそれはそれとして、悪魔の瀆神的な行為に対してキリスト教圏の人たちが感じるであろうショックを日本人の感覚に置き換えたらなんだろうと考えると、たとえば誰かがお地蔵さんを蹴飛ばすのを見たときとかに近いのかなーと。
それは半ば本能的に「うっ」と感じるかもしれない。

でも『キャリー』の母親みたいな人がこの少年と会ったら問答無用で殺しにかかりそう。そして少年with悪魔と死闘を繰り広げるの。
すでにありそうだなぁ、そういうB級ホラー。観たい。
ジュライ

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