【逃げきれなかった睡魔】
光石研の一人芝居を見るような作品。
光石さんの出身地北九州でロケしてます。
記憶が薄れていく症状が出だした定時制高校の教頭を、哀愁漂わせ滑稽さも滲ませながら見事に演じています。
さすが名バイプレーヤー。
エンドロールに同じ光石姓の人が出てきたので、後で調べてみると、実のお父さんがお父さん役で出ていたんですね。
お父さんを前にしての一人語りのような演技も、しみじみとした味わいがあります。
父・夫として生きてきた人生を振り返り、積み重ねの重みを今更ながら痛感する姿には、男性はみんな共感なり、同情なりしちゃうんじゃないでしょうか。
また、幼馴染の自転車屋さん役、松重豊(福岡市出身)との掛け合いもイイ味出してます。
大河ドラマ「どうする家康」では、松重さんは渋くカッコいい石川数正を演じていて、あの回では感動しちゃいました。
今作では、地元の小汚いおっさんで、そのギャップがすごいです。
こちらも、さすが名バイプレーヤー。
それと、光石さんと若手女優さんとの共演シーンも見ものです。
なんですが、終盤の喫茶店のシーンの薄ら暗さとダラダラ会話で、ついに睡魔に負けちゃいました。
気付くと外での別れのシーン。
最後の最後で逃げきれなかったです。