拓は誰かの過去と現在で、私たちの明日なのかもしれない。
拓たちを赦し、受け入れることは、いつかの自分やその家族を助ける事になるかもしれない。
クライマックスの「踏みとどまってる人間たちの声」に大注目。
ドラマパートが丁寧で、拓たちを眺めてきたからこそ複雑な気持ちになる。
「私たちの明日なのかもしれない」と思わせてくれる類似作品として
『夜明けまでバス停で』や『東京難民』が挙げられるが、
「悪くないのにどうしようもなくなってしまった人」ではなく「悪いとされることをした人」に対してどのような感情を持ち、考えを巡らせるのか。
避けて通ってはいけないものごとを、とても良い形で提示してくれる作品だ。
「何があっても我慢して踏みとどまる」ことがいかに難しく、なぜ重要なのか。
この作品の後半を観れば納得できることも見つかると思う。