監督 松原文枝
僕は横浜市民だ。そして横浜へのIR(カジノ)誘致には賛成だ。
日本には世界の富裕層の大人が遊びに来やすい施設が、圧倒的に少ないと思うからだ。彼らは家族で日本に遊びに来たいのに、小金持ちが泊まるようなホテルしかないし、金を落とせる遊び場もない。インバウンド需要が復活してきたこのタイミングで、彼らを呼び込めたら財政潤うだろって思ってたんだ。
だから、この作品の主人公である藤木氏が、何を考えてIR誘致に反対して、勝利してしまったのか?知りたくて観たんだ。
藤木氏か反対する理由は2つあった。
1つは、港湾に働く者達の聖地を守るためだ。これは100歩譲ってわからなくはない。港湾事業のお陰で横浜は発展し、横浜の港湾事業が日本の港湾事業をリードしてきたのだから。でも、そこはどうにか共存も可能だと思うんだ。
2つ目は、ギャンブル依存症の人たちを生み出さないためだ。これについては、日本は全国1万2000店舗のパチンコというギャンブル依存症発生システムが確立しているので、いまさらな話なんだ。しかも、今のカジノは一般大衆が手を出しに難い高額なレートが当たり前なんで、金がなくて依存症になりやすい庶民が依存できるシロモノではないんだ。
逆に5万人の雇用が生まれるほうが良くね?
結局、藤木氏の反対する本当の狙いを理解することは出来なかったんだ。
そして、僕の勝手な見解としては、IRという利権の中で甘い汁を吸う側に思うようになれず、利権をアメリカや香港の企業に奪われてしまいそうになった藤木氏の妬みが、反対へのパワーにつながったんじゃないかって思ってるんだ。
だって藤木氏も最初は賛成してだじゃない。
でも、このおじさんのキャラクターは、嫌いじゃないよ。