ヒノモト

バンクシー 抗うものたちのアート革命のヒノモトのネタバレレビュー・内容・結末

2.7

このレビューはネタバレを含みます

匿名アーティスト・バンクシーの足跡を辿るドキュメンタリー映画。

バンクシーを扱った映画の中で、ダントツに退屈な作品でした。
バンクシーというより、ストリートアートの歴史を辿る教科書のような平坦な内容で、新鮮な情報は少なかった印象です。

丁寧なつくりではあるので、入門編としてはよいと思いますが、すでに多くの作品に触れている方にとっては、周知のことばかりですし、バンクシー以外のアートシーンについては、もう少し短い紹介でも良かったように思えました。

映画の構成として、2018年にサザビーズで行われた「Girl With Balloon」のシュレッダー事件の映像をオープニングとラストで、繰り返し使うのはインパクトを弱めてしまうし、ラストだけで良かったと思います。

アートの流れとしても上澄みばかりで、中途半端ですし、シュレッダー事件について描きたいなら、その顛末まで追究すべきだったと思います。

唯一良かったのは故郷での個展のシーンだけでした。

映画内でも紹介されてますが、バンクシー自ら監督した「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」やバンクシーが仕掛けたニューヨークで毎日どこかに新作を展示する活動を収めた「バンクシー・ダズ・ニューヨーク」あたりの遊び心のある作品のほうがおすすめできます。
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