こなつ

夜が明けたら、いちばんに君に会いにいくのこなつのレビュー・感想・評価

3.6
たまに青春映画を観たくなる。青春回顧ストーリーは、自分の青春時代を振り返って胸がキュンとなるだけでなく、今のおばさん生活が若干活性化するような気分になる。

「10代女子が選ぶ文芸小説No.1」に輝いた汐見夏衛による同名恋愛小説を実写映画化。グローバルボーイズグループ「JO1」の白岩瑠姫と non-noの専属モデルとして同年代女子から絶対的人気の久保田琳加が主演。長いタイトルなので「夜きみ」と言われているらしい。

日本最大級サバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」(吉本興業・TBS・韓国のCJENM共同主催)の第1回大会で選ばれたJO1の1人白石瑠姫が主役なのだが、昨年の紅白歌合戦に出ていて初めて知ったグループ。大体11人並ぶとみんな同じルックスに見えて誰が誰だか全くわからない。さすがサバイバルオーディションで勝ち進んだメンバーだけあって、歌やダンスのパフォーマンスは凄いのだが、果たして演技は?白岩君、かなり初々しい。

マスクが手放せず周囲の空気ばかり読んでしまう優等生の茜(久保田琳加)と自由奔放で絵を描くことを愛する銀髪の青磁(白岩瑠姫)は正反対な2人だが、弱いところを見せ合い、お互い悩みを共有して強い絆が生まれてくる。次第に距離が縮まって行く姿を描いたラブストーリー。

キャッチコピーが「純度100パーセントの色鮮やかなラブストーリー」だが、ストーリーは普通の高校生の物語。推しの2人が出ていればそれだけでファンは十分だろう。ただアクリルペイントで描かれた青磁の絵はとても素敵だった。鮮やかに塗り替えらる屋上に青春のひとコマが踊る。

若い出演者は殆ど知らない人ばかりだったので、上杉柊平と鶴田真由にホッとする。

こういう映画は、ピチピチの高校生に挟まれて居心地悪いアウェイ状態で観ることが多いので1人では行かないのだが、今回は観客は少ないものの1人鑑賞のおじさん、おばさんが多くてちょっとビックリした。
白岩瑠姫君が度々変装して鑑賞しに行っているとインタビューで言っていたので、周りをじっくり見渡したがそれらしき人物は見掛けずちょっと残念。
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