双子のYoutuber監督がオーストラリアから海を超えて、日本人にはぐっと刺さる心霊儀式を持ち込んできた！
手を繋ぎ「Talk to Me」と言うだけで霊と対面できるお手軽さ、「Let You In」と言えば霊が自分の中に入り込み極限のトリップ状態を体験できる。遂に心霊は若者のドラッグとして消化されるようになった。ありそうでなかった最悪な青春ホラー劇。
ここまでキャッチーな心霊儀式は久しぶりで、「ついやってみたくなる」が映画を超えて観客まで伝わり世界観を共有していく鑑賞前と映画前半のワクワク感は素晴らしい。
ですが、内容としては映画的優等生の丁寧な語り口です。恐怖の根源は非常にアリ・アスターと似ており、展開も『ヘレディタリー 継承』前半のような雰囲気が漂っていた。
少し不満を言うと、儀式中の映像的なトリップ感が欲しかった所、その気持ち良さみたいなものを観客も感じ取れたほうが映画に入り込める。そして、儀式の設定が少しあやふやな部分があった。ただでさえ、霊は他人には見れないという信頼できない語り手として主人公がいるわけで、鑑賞中は本当の霊なのか、主人公の妄想なのか、はたまたそれを裏から操る何かなのか、思考が混同してしまった。こういうの好きな人には良いと思うんだけど、私にはノイズになってしまう。
続編が決定してるらしいがどうなるのでしょう。そういえば、まだ片方の手が…
