すずす

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミーのすずすのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「コックリさん」的な憑依をモチーフに、悪ふざけが過ぎた若者が死霊に取り憑かれるティーン・ホラー。

コケ威しの仕掛けも豊富で、単純ながら上手に見せる逸品。A24配給と銘打たれていますが、オーストラリアの制作会社による地味な映画で、A24は単なる世界配給の買付の様です。

切断された降霊術師の腕を加工した手を握り、「私に話して、私に入って」と云うと、死者が体内に入り込む。時間は最大90秒まで…それを超えると…

主人公の女子高生ミアは最近、母が不慮の死を遂げ、父とギクシャクしている。親友ジェイドの家に入り浸り、スマホに夢中、15歳の弟ライリーとも仲良くしている。
高校の友人が主催する降霊術の会に参加し、ミアは率先して霊憑依を体験する。そして、ジェイドの家での降霊会で、ライリーが体験、未だ幼いから50秒と決めたが、ミアの母が降霊し、時間が超過し、霊が離れなくなり、自分の目玉をくり抜き自死しようとする。ミアを責める一同、警察にも知られる事態となるが、ミアにも霊が付き纏い、父に刃物を突き立て、入院中のライリーを殺しに向かう---------

判りやすいルールが巧妙で、シリーズ化・必至の出来映えです。
憑依した際の黒目とか、瞬間で見せる死霊とか、小細工が上手い。

基本の物語は、ティーンホラーの常套、悪ふざけした人には報いが下る、というもの。

『エクソシスト』も憑依ですが、宗教なき時代には最早、古臭く、こちらの悪ふざけとしての降霊・憑依は、如何にもSNS世代らしく、新世代の登場として兄弟監督に期待したいと思います。
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