みんな大好きA24。最新のホラーは最恐のホラーって感じでした。ホラーに弱い自分には怖すぎて途中気ぃ失うか思いました。
ルックもサウンドも最新でしたが方向性は正攻法の悪霊もの。降霊と憑依。幽霊や霊界の描き方がホーンテッドマンションぐらいオールドスクールでしたが、90秒でばっと消えるとかツールの呪物はオリジナリティあるし、若者のリアクションなど描き方が今風で古臭いものを観てる感覚はありませんでした。バランスの妙ですよね。良い感じだと思います。
オバケ怖いという王道な話と若者の危なっかしい不安定さが巧くミックスされて最高でした。
最も観て良かったと思った点はサウンドでした。
音楽でなく効果音ですね。パンっ！とかドンっ！とかは言うに及ばず良かったですが、他にも映画館の多チャンネルを使ってより明確な音像・音場作りを施したミックスが最先端な感じがしました。急に幽霊の歌声が聞こえた時は頭のおかしな人が映画館の左手のドアから歌いながら入って来ちゃったのかと思う程。従来の映画なら音の発信源が前後左右の方向しか分からなかったです。「あっちの方から何か聞こえる」レベルだったのが「あそこから何か聞こえる」という感じで音を空間上の点に配置してるように聞こえました。
そういう研究がなされてるのは何年も前から知ってましたが体験するのは初めてでした。遂に実現したかと。それも特別なインスタレーションではなく映画館で！
最新の環境と知識でないとこれは創れない。
この点が僕的白眉でした。
映画館でないと体感できないですね。
ところで今年は色んなスターが亡くなって、この呪物があれば！なんて思う人は少なくないんじゃないかな。危ないから絶対だめよ！
