KEKEKE

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミーのKEKEKEのレビュー・感想・評価

4.0
- ヘレディタリーのバックミラーのシーンが大好きなんですが、あの感じが一生続く映画だった、そしてあれが一生続くとめちゃくちゃ胃もたれするってことがわかった
- 不穏→不安→不穏...の連鎖で次の場面への興味を惹きつけ続けることが徹底されている作品
- へとへとになってしまった
- ホラー映画の不愉快を徹底的に研究して、理論上最高に不愉快な体験ができることが織り込み済みの夢の不愉快福袋としてパッケージされている感じ、ジャンルがホラーってか「不愉快」
- この手の作品にとって大事なのは次の展開を完全に予測させること、まさかな→あーあ→言わんこっちゃないを永遠にループさせること、かつその決定的な結末をラストまで先延ばしにすること
- そのための工夫みたいなものが随所に感じられる
- 観客が恐る恐る、危険地帯だと思い込んで進む道を、一歩先で完全に舗装しながら誘導しているような映画
- センスと技術のいる所業なんだろう

- ところどころ演出がアリアスターっぽくも、彼の作品にあるような謎や現実に染み出してくる恐怖みたいなものは今作では一才省かれていて、不愉快の積み上げをただインスタントに楽しめよと言わんばかりの、アトラクション的なホラーだった
- 意外とこのタイプのアトラクションは初めて観た、ホラーって一口に言っても多種多様な盛り上げ方があって面白い‼︎

- これがミッドサマーより観られてるのは、単純に間口がキャッチーに広げられているからで、物語としての深みが無い分不愉快の純度で言えばこっちの方が高いまである
- ただカジュアルな約束された不愉快を提供されるので、終わった後に残るのは爽快感や不快感や恐怖ではなく、音と映像と演出で強制的に緊張させられていた糸が切れたことによる途方もない疲労感のみだった、これはホラーに何を期待しているかで見方が変わってくる部分だと思う
- 噛み続けて味を楽しむタイプの作品ではなかったと思うけど、ホラーはこのために観てんだよという層のツボを見事に突いた商業ホラーだったと思う

- そしてやっぱり降霊パーティはこの作品の発明で、あそこを観れただけでもこの映画を観てよかったと思えた
- あと主演のソフィーワイルドめちゃくちゃ可愛い
KEKEKE

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