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旅するローマ教皇のMKのレビュー・感想・評価

旅するローマ教皇(2022年製作の映画)
2.5
尊厳は伝染する、風邪よりも早く。

教皇なんて名前と変な帽子ぐらいしか印象にない不遜な自分なのでこの映画を観れば少しは教皇のことがわかるかと思い鑑賞。

動機がゴダール監督の時のそれとあまり変わらないのは失礼かしら。

こんなにも世界の嘆くべき出来事に向き合い、哀悼の意を告げたり、鼓舞するような言葉をかける人だなんて意外、もっと平和や愛を高らかに諭す人だと勝手に思い込んでいた。

かの性虐待問題もあったり、存在に反発するかのようなシーンも沢山あってなかなか神聖視しづらい部分もあったけれど、どんな人にも尊重を、と語りかける姿、すがるように手を握りしめて涙する信者をみているだけでなんとも涙が出てきた。

こうやって平和を訴え続ける尊い存在に国やその他の宗教、企業のトップたちが耳を傾けるようになればいい。

日本訪問の記述が原爆に関する事だけというのは少し残念。

数ではなく物語を…との発言があったけど、数十万人の物語にも宗教の手前で寄り添って欲しかったけど、こちらは鑑賞後にネットでお勉強。
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