ハル

ドミノのハルのレビュー・感想・評価

ドミノ(2023年製作の映画)
3.3
なるほど。
主演ベン・アフレックで設定も面白そうなのに評価がいまいちなのは納得。
予告ではかつてないレベルの大ドンデン返しがあって、謎に翻弄される感じ…なのに、これはオーソドックスなSF作品なんだよね。
加えて、劇中でも大々的に原題が出てきてしまうため、『ドミノ』って邦題はミスマッチに感じてしまう。

謎解き要素を含むSFは一定の法則やルールの中、ミステリーで言うところの『ノックスの十戒』的な枠組みの中でやるからこそ面白いわけだけど、今作は枠組みの外から答えを持ってくるイメージ。
鑑賞者サイドからすると「いや、まぁそれをやったらもうなんでもありじゃん…」とやや興ざめ。
ベン・アフレックがどうこうってよりは、演出や構成の部分が強引過ぎる形。
一つの謎が解明されたあと、面々の足並みを揃えた感じと真っ赤な制服、主人公が同じ事を繰り返す何とも言えないシュールさもチープ感をより拡大させていた。

ちなみに肌触りはクリストファー・ノーラン監督の『インセプション』に似ている。
しかし、内容的には物足りず。
満たされぬ気持ちのままエンドロールへ。
鑑賞後、出口へ向かう人並みの中で聞こえた一言「オチはこれでいいの…?」が最もな意見。
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