あーてぃちょーく

ドミノのあーてぃちょーくのレビュー・感想・評価

ドミノ(2023年製作の映画)
3.5
ミニマルでしっかり面白い映画。

刑事ダニー(ベン・アフレック)は娘ミニーが行方不明となり、心理カウンセリングを受けながら仕事に励む日々を過ごしていた。ある日銀行強盗のタレコミが入り相棒ニックスと共に現場に向かうと、そこに超常的能力で人を操る男(ウィリアム・フィクナー)が現れる。謎を追う中で明らかになっていく霊能力組織の存在、その捜査劇の果てには。

以下、本作と他作品のネタバレを含みます。

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90分ほどの長くない上映時間の中で伏線を張りつつそれらが回収されていくカタルシスがしっかり盛り込まれていた。

話のオチとしては、、
ダニー自身や妻もまたその霊能力者であり、生まれた娘ミニーはとんでもない能力の持ち主であることが分かる。娘が組織に利用されてしまうことを何とか防ごうと考えたのが、彼女が完全な力を手に入れるまで安全な場所に預け自らと妻の記憶に鍵をかけるというもの。組織はそれを何とか開けようと、相棒ニックスや謎の男役の組織の人間が捜査劇という筋書きを作り幻を見せていたーーというもの。

まあ正直途中からダニー自身も霊能力者なんでしょと思いながら見ていて、ではどこからが現実でどこからが幻なんだろうと推し測っていたが、まさかここまでとは。途中何でこんな簡単に追っ手を振り切れるんだ?と引っかかったポイントも後になれば納得する展開。

主人公もまた〇〇で視聴者も同じ見え方によって騙される、という仕組み自体は『シャッターアイランド』や『ひぐらしのなく頃に』、『シッスクセンス』などなどあるので新しくはない。もうちょっと一捻りないんかね?と思っていた終盤、娘ミニーが開花させた超能力で組織の人間全員をマインドコントロールし惨殺させるという肝の座ったラスト。清々しいくらいでした。

ミッドクレジットで実はあの人が生きてましたってのもいいですね。期待します。