レッドキング

アイ・アム・ノーマルのレッドキングのレビュー・感想・評価

アイ・アム・ノーマル(2020年製作の映画)
3.6
「正常な人間を精神病棟に入れたらどうなるか」という
実際にあった『ローゼンハンの実験』に着想を得た短編映画。

この実験により、当時の精神科医による正常者と精神疾患者の区別が曖昧で、かなり主観的であったことが判明。
健常者であっても、精神病棟においてはその一挙手一投足が「精神疾患の兆候である」とされ
薬物療法や電気ショックまで行われていたようで、これは極めて危険なことですね。

この実験から本作はさらにもう一捻りあり、
この物語の恐怖と魅力がより増します。
健常者と精神疾患を隔てるものはなんなのか。
先天的、後天的、はたまた環境がそうさせるのか。
そもそも「精神疾患」なんてものがあるのか。
何をもって「正常」「異常」とするのか。
明確な答えを出さず、余韻を残した終わり方も個人的に好きでした。
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