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プロテクターのmatchypotterのレビュー・感想・評価

プロテクター(1985年製作の映画)
3.4
よし、もうここまで来たらジャッキーチェン、観れるモノはサクサクいっちゃおうぜ、みたいなテンションで。

89年の映画。この間観た『男はつらいよ』の41作目と同年代。日本は昭和と平成の狭間の過渡期、、、この頃の香港とアメリカは、、、こんな感じ、みたいな。

冒頭からまったくセリフが全くなく、『マッドマックス』みたいな妙な荒廃感と変なコスチュームの集団が物々しい雰囲気で犯行を行なってるもんで、観る映画を間違えたかと思った。

そこを少し耐えたら出てきた、ジャッキー。NYで働く警官。ジャッキー、ちょっと前の『キャノンボール』ぐらいからアメリカに進出してきている。それはまだ観てないけど。

ボート使ったり、ヘリ使ったり、相変わらず派手なアクション、、、ボートミサイル、発射。
相棒の仇とは言え、逃げ仰た強盗1人に冒頭から007クラスの爆破劇。さすが、NY、スケールが違う。

それにしても、行くとこ行くとこ、警備とか調査とか偵察程度なはずなのに、ド派手な騒動が起きる。
上司もそれを懸念して行動を自重させようとするが止まらない。

そこから勢い余ってアメリカに通じてる香港の麻薬のシンジケートをしょっぴくぞ、僕は香港に詳しいので、と、香港に凱旋。

香港でも、お前らは派手にやってたと聞くので節度を持てよ、と香港現地の警察に釘を刺されるが、、、止まるわけはない。

いかがわしいマッサージ店。“中国マッサージ”の総本山、観たいな。
しかし、そこでもやっぱり“おたのしみ”とはならない。
やっぱりここでも派手にブチかます。このシーン、『ラッシュアワー』に通ずる。

本当にどこに行っても騒動が起きる、尾けられて追手も来る。休まらない。
情報屋からの情報提供や取引き、聞き込みではなく、結果的にはお互いで物理的にやり合いながら近づいていく方式。

そりゃ派手になるわ。
格闘アクションの数々、船から船へのジャンプ、ホテルを上から下へ、スタンド無しでキメるあたりしっかり“ジャッキーイズム”を残す。

そもそもこの香港凱旋も確たる証拠もなく“何か臭う”みたいな感じで香港に行けちゃうし、令嬢の誘拐から始まってるが麻薬のシンジケートの拿捕みたいな大事にもなるし。

どこで何をしても巻き込みまくって事態が激化し、裏に潜む影が顕在化してくる。

唯一ヒントっぽい情報らしいを得るのが占い師から、という胡散臭さ、でも、これはこれでそれっぽくなる。

この話の展開やアクションやテンションはやっぱりちょっと『ラッシュアワー』っぽい。
わかりやすい黒幕の陰謀の中で見せるアクション。

アメリカと香港の麻薬組織とのやり合いだけあって何かと派手にぶち上げつつ、ジャッキーにしかできないアクションも散りばめる。

裸の女性たちが淡々と麻薬の隠蔽作業をしている風景もシュール。
だけど、結局そこから大騒動。麻薬組織の拿捕のはずが、いつの間にかアジトの爆破、破壊になっていて、やっぱり何かと派手に転換されてて、見た目もなかなか楽しめた。

最後はジャッキーの2つの組織を相手にした孤軍奮闘、もはやこの展開は“十八番。
どう駆逐するのかワクワクする。最後もやっぱり、、、勢い。

ジャッキーが追うからだけど、組織側も関わらなければ良いのに息の根を止めに来ちゃうから返り討ちに合う、としか思えないジャッキーの土壇場の強さや、いかに。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
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別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
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