こぅ

屋根裏部屋の男のこぅのレビュー・感想・評価

屋根裏部屋の男(1953年製作の映画)
3.5
'23 3/19作品登録していただきました。

ヒッチの【下宿人】と同じく、19世紀末のロンドンで実際に起こった連続殺人事件の犯人[切り裂きジャック]を題材にした有名小説の映画化で、アルゼンチンのヒューゴ・フレゴネーズ監督による、【サイコ・サスペンス】。


4人目の惨殺被害者が出た夜に、スレイド(ジャック・パランス)と名乗る男が、下宿人として老夫婦と、姪で舞台女優のリリー(コンスタンス・スミス)の住む家に住み込む…。

同じく、昨年鑑賞した'44年【謎の下宿人】のリメイク的内容だった。
ただ、少し改変が見られた。
普通に観たら、あからさまなのだが、
切り裂きジャックを全く知らなければ、真犯人は誰なのか⁈のドキハラを楽しめる作りではある。
喉をナイフで掻っ切る映像は、勿論無い。

ロンドンと言えば、
街の夜霧で、抜かりないが、
あんなに警備を総動員して見つからない、犯人捕まらない状況は、ご都合主義と併せて違和感があるのは一緒。
犯人が、馬鹿正直者(ピュア)というキャラを始め、総体的にキャラ立ちや脚本もスムーズ。
下宿先の夫婦のやり取りにクスッと ユーモア も盛り込んでいる。

夫婦の姪、リリーが舞台女優なので、少し歌と踊りショウも 余興 として楽しめる。


クライマックス〜ラストステージは、改変(端折られ)されているが、結末(後味)は、統一されている。

[切り裂きジャック]のベースから大胆にリブートする事も容易で、実現しても良かったと思う。
こぅ

こぅ