アンブル

窓ぎわのトットちゃんのアンブルのレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
4.7
映画鑑賞後すぐに原作も読んだ。
社会が故意に排除した、見て見ぬ振りした、面倒くさくて放置した子どもたちを取りこぼさずに、誰か(何か)になろうとせず自分自身のまま、そのままでいいんだよと、言葉にして伝えてその子どもがこの先生きていく中で何も劣等感に苛まれずに育てていこうとする教育がこの日本であったということに驚き感動しわたしもそんな学校で学生生活を送りたかったと悔やみ、そしてその教育が利潤ばかりを得ようとする人間たちが起こした戦争によって消えたことに、悲しみと怒りを覚える。集団の中に馴染まないから、みんなと同じ行動をしないし突拍子もない言行動をするから面倒くさい子どもだとレッテルを貼られ退学になる、その集団における普通って誰が決めて誰の普通なんだろうか。普通というものは存在しないのは知っているけど、概念的には自分(個人)を守るものだとは思う、そして他人を傷つけるものでもある。
そして、戦争はハイ!開始!!!てわけではなくて、知らないうちに水面下で進められ静かに市井に組み込まれていく..鳴呼今はじゃあ戦前なのだろうな。大人がそれも富裕層や政治家が好き勝手に始めた戦争を国民を巻き込んでそして逆らうな従って戦え!戦地に行かない人は戦に行く人を想いお腹が空いても我慢し華美は服装なやめろって言うの腹立つ。配給制になり満足に食べられないトットちゃんと表明ちゃんが「お腹空いた」って言ったらコラッツッ!!!!!!って怒鳴りすぐに優しい声で「わたしたちは我慢しなきゃ」って言ったあの大人は定食屋に入っていったし、そうやって弱者は踏み潰されていくんだよね。ほんとクソ。お腹が空いて2人で学校でのお昼ご飯の時間に歌う「よく噛めよ〜」の歌を歌ったら怒鳴られ泣き出したトットちゃんを励まそうと、泰明ちゃんが水溜りに入って音のみで歌おうとする、その力、自然に育つための教育、音との関わりをたくさん学んできた子どもだからこその考えの転換なのかなと。あのとき本当に泣きそうになった。怒鳴られ口を封じられても魂やその燃え盛る情熱は誰にも止められないし邪魔されない。あと華美な服装はやめましょうって言いながらデモする女性たち(30人くらい?)が映っていたけど、国の言ったことには従いましょう!っていうそういうデモ(デモっていうの?)は起こすんだな〜。国に対しての疑問や怒りは我慢しろって昔からなんだな。てか今は声を出す人をしらけた目で見る人が多い。わたしたちが難な<持っている権利は先人が必死で獲得したものなんだよ。
トモエ学園に通っていた生徒たちは家が裕福な子たちなんだろう。それでも戦時中には食べ物に困った。そう考えるとこの世界の片隅の人たちなどの中間層や貧困層はどれだけの苦しみがあったことか。
アンブル

アンブル