よよよん

窓ぎわのトットちゃんのよよよんのレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
4.0
幼少時代の黒柳徹子=トットちゃんが繰り広げるエキセントリックな様子を綺麗な絵柄で描くアニメかぁ。と思っていたら、このヘビーさはなんだ…。
今で言うところのフリースクール的な学校『トモエ学園』にトットちゃんが転入したところから始まり、家族・クラスメート・先生などをメインにしつつ、父の勤めるオーケストラの人達・駅員のおじさん・ペットのロッキーなどあらゆる登場人物が丁寧に描かれ、その動向が胸を締め付ける。
大井町線沿線の住宅地と田畑の入り交じったあたりの描写もしっかり考証しているようで、見応えがある。
テレビ朝日が制作かなにかに関わっているので、劇中に「朝日新聞」の看板が出てくるが、戦中に強く翼賛報道していたとは皮肉が効いてる。
そして、窓ぎわから見えた山と花とチンドン屋の取り合わせにもグッとくる。トットちゃんはどこに行ってもトットちゃんなのだと。