雷かあさん

窓ぎわのトットちゃんの雷かあさんのレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
3.3
原作にある愛情や思いやりや葛藤や時代の空気などなどが、とても丁寧に大事に汲みとって作られていると思った。トットちゃんのお母さんはあまり喋らないが、表情で豊かに語らせている。お父さんもすてき。
クラスのみんなが夜、学校に泊まっている時、一人自宅に帰ったヤスアキちゃんが、お母さんに「今夜は・・・満月だよ」というような小さなしかし切ないエピソードが作品の厚みを作っている。
何より、トモエ学園の先進的な教育内容に驚く。いろいろな科目が黒板に並べられて、自分で選んで学んでいく。いま、集団で同じことをする練習の場だった学校現場が子どもたちを受け止めきれなくなっている中で、子どもたちをしばらずに伸びやかに育てていくこういう学校がこれから出てくるだろうと予測されるのに。
本が売れた頃読んでいるのだけど、内容をほとんど忘れていた。
雷かあさん

雷かあさん