ぶみ

ランサムのぶみのレビュー・感想・評価

ランサム(2023年製作の映画)
3.0
凶暴だけでは終わらない。

室賀厚監督、ユン・ソンモ主演によるクライム・アクション。
裏社会の超大物の娘を誘拐し、身代金(ランサム)一億円を奪おうとする犯人五人組等の姿を描く。
主人公となる誘拐犯の一人をソンモ、誘拐される大学生・金山由美を吉田玲、由美の父親で裏社会のボス・金山省吾を小沢仁志が演じているほか、中村優一、寺中寿之、長濱慎、紺野千春、中原翔子等が登場。
物語は何等かの形で省吾に恨みを持つ五人が集結、一億円を身代金とした誘拐事件の顛末が描かれるのだが、キャストは小沢以外聞いたことがなく、映像自体もレンタルビデオクオリティ。
しかし、中盤から二転三転して行く展開は、思いのほかと言っては失礼ながら、なかなかしっかりと作り込まれており、サスペンス色強め。
何を隠そう、任侠もののビデオ作品を殆ど観たことのない私は、小沢の名は耳にしたことはあるものの、彼の演技をまともに見るのは今回が初。
それでも、あまり知名度が高いとは言えない出演陣の中、小沢が登場すると一気にピリッとした空気感に変わるのは流石の一言。
典型的なB級作品ながら、84分という短い尺に容赦ないバイオレンスと、クライムものとしての面白さが詰め込まれているとともに、某スパイ映画の新作は混むであろうと考え、あえて本作品をチョイスし、そんなことをする奇特な人は私ぐらいかと思っていたところ、一日一回のみだったレイトショーの上映回において、まさかの本当に封切り日の貸切鑑賞という初めての体験をすることができた一作。

おい、韓流、お前からだ。
ぶみ

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