垂直落下式サミング

怪獣総進撃の垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

怪獣総進撃(1968年製作の映画)
4.0
私は、機嫌が良いときに怪獣総進撃のテーマを口ずさんでしまう。そのくらい好きな作業用BGMだ。
映画にとって劇伴はかなり重要な要素。映画ファンならば「Sing in the Rain」ときたら、雨のなかで街路灯に飛び乗り、ステッキでおじいさんをぶっ叩いて娘を強姦しちゃうだろう。それと同じ。ぼくにとっては伊福部サウンドが鼻歌セットリスト。けたたましい怪獣たちの鳴き声が思い起こされ、キングギドラの頭を地面に叩き付けたくなる。
山場は、地球怪獣軍にたった一人で戦いを挑むキングギドラのハンディキャップマッチ。擬人化的ではあるものの、ここで各怪獣の個性が示される。ゴジラはやくざ。ミニラは子供。アンギラスはバカ。モスラとクモンガは日和見。ラドンはチキン。ゴロザウルスはヤンキー。マンダ、バラン、バラゴンは空気。
考えなしに特攻をしかけ即返り討ちにあうアンギラスだが、高いところから落とされた挙げ句、頭を踏みつけられてしまう。首に体重をかけられたときに「バキバキッ」っていう音がするので、死んだかと思ったらわりと頑丈なので問題なかった。どこまでいってもコメディリリーフである。
でもでも、キラアク星人の基地を見つけられたのはアンギラスのおかげ!感謝しろよ!あと、ゴロザウルスは不意打ちする卑怯もの。反省して!