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Master Gardener(原題)
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『Master Gardener(原題)』に投稿された感想・評価

[黒人の恋人を持つ私は、人種差別主義者ではありません?] 40点

ポール・シュレイダー長編23作目。主人公ナーヴェル・ロスは、裕福なヘイヴァーヒル夫人の所有する屋敷の庭園を管理する園芸家である。後ろ暗い過去を持った彼は、厳格なまでにプロフェッショナルに傾倒しているという点で前作『カード・カウンター』の主人公ウィリアム・テルと似ているが、本作品のナーヴェルがウィリアムと異なるのが、庭園の持ち主である夫人と寝ているという点である。ナーヴェルは白人至上主義者だったが、黒人神父の家族を殺すことを拒んで仲間を裏切り、証人保護プログラムでここに来ている。しかし、彼の身体には鉤十字が刻まれたままなのだ。彼が夏でも長袖でキッチリと身なりを整えているように見えるのは、実はこの入れ墨を隠すためだったのだ。そうすると、セックスしている夫人はそれを知ってて受け入れいてるわけなので、この物語が奴隷制時代アメリカ南部のプランテーション農場にも見えてくる。そこに夫人の姉の孫であるマヤがやって来る。彼女は黒人とのミックスだ。横暴な大叔母しか身内がおらず、亡くなった母親にドラッグを売っていたディーラーに目を付けられている彼女を放っておけなくなったナーヴェルは彼女に肩入れし始める。彼が鉤十字の入れ墨を消さないのは、過去の自分がどういう人物だったかを忘れないため(出所後も刑務所のような生活を続けるウィリアム・テルにも通ずる)だったのかもしれないし、映画的には証人保護プログラムによって別人になることが精神的な意味でも"別人になる"ということを比喩的に表しているのかもしれないが、彼が変わったことの証明としてマヤが使われているようでなんとも。"黒人の友人を持つ私は、人種差別主義者ではない"という正当化論法を実践しようとしているようにも見えるが、そもそもが間違いなのに実践してどうする?、と。また、彼が園芸家であることで、植物薀蓄を語り、それが彼の状態を暗示するなどのしかけもあるが、どれもスベってると思う。結果的に『カード・カウンター』の見るも無惨なセルフ・パロディであり劣化コピーとしか形容の出来ない作品に終わってしまった。残念。
Guest

Guestの感想・評価

-
やっぱりシュレイダーの作品が好きでたまらないしまたしても良作だった。
相変わらず日記を書いたり、主人公に何かしら暗い過去があったりといい意味でいつも通りのシュレイダー作品で良かったけど、最後はこれまでの作品の中でも最も救いが得られているラストになっていました。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

2.6
【罪を背負う男の吐露先は、庭、紙、それとも女?】
『魂のゆくえ』、『カード・カウンター』と観ていくうちにポール・シュレイダー監督の特徴のようなものが見えてきたこの数年。彼は一貫して葛藤の避雷針を探すような物語を作っている。演出の中心にあるのはロベール・ブレッソンの『田舎司祭の日記』であり、脚本を担当した『タクシー・ドライバー』を始め、『ライト・スリーパー』、『カード・カウンター』では机に向かって内なる闇を吐露しようとするモチーフが描かれている。『魂のゆくえ』に関しては『田舎司祭の日記』そのものをアップデートしたような作品に仕上がっている。さて、新作『Master Gardener』はどうだろうか?予告編を観ると、早々に日記を書き始めている。実際に本編を観たところ、『田舎司祭の日記』における物書きシーンに命を賭けているような作品に仕上がっていた。ひょっとすると遺作にする気なのかと思う程の執着を感じた『Master Gardener』について書いていく。

庭師を束ねる管理職的立場として生きる男ナーヴェル・ロス(ジョエル・エドガートン)。彼はあることを隠すように丁寧な仕事を心がけていた。そんなある日、新しく見習いの女が入ってくる。それにより、運命の歯車が回り始めてしまう。本作では罪を背負った男が庭、紙、若い女、3つの避雷針の中から葛藤を吐露する器を選んでいく話である。彼は過去に、重大な罪を背負っている。贖罪のために庭仕事に打ち込んでいる。それは自分の崩壊した人生をもう一度組み立てるような作業で、時間をかけながら完璧なもうひとつの人生を作り出していく。一方で、過去から逃れることはできない。心の中に罪意識は残り続け、庭仕事をしていても癒えることがない。そんな葛藤を和らげるために、夜な夜な日記を書く。しかし、見習いの登場により過去が暴かれてしまう。そうなると今度は彼女がナーヴェル・ロスの痛みを引き受ける立場となってくる。

『魂のゆくえ』、『カード・カウンター』では印象的な演出でもって禁欲的行動とその中にある葛藤を紐解いていった。本作ではそのフェーズは終わりを遂げ、ストーリーテリングに集中したものとなっている。しかし、若い女性をケアしてくれる存在として消費してしまっていることに対する批判的な目線が希薄なため、安易な物語のようにも思える。『カード・カウンター』で魅せた、ファム・ファタールすら拒絶するぎこちなさで内なるものと対峙する作劇の対極を描こうとしているようにも思えるが、そこにはあまり慧眼となるものはなかった。

ポール・シュレイダーなので部屋の翳り描写が相変わらずカッコいいものの、そこまでハマれずじまいであった。

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