Ryoma

バカ塗りの娘のRyomaのレビュー・感想・評価

バカ塗りの娘(2023年製作の映画)
4.4
津軽塗りが繋ぐ“父と娘“。そして、離ればなれになりかけた家族の再生。

青森県弘前市を中心に300年受け継がれ続けているという日本の伝統工芸品でもある津軽塗りは、箸🥢や食器で目にすることが多かったけれど、その他にも色んな用途や道具で使われていることを知って、それがとても驚きだったし、色彩豊かで鮮やかな色使いがとても目を惹くものばかりで私も虜になってしまった。そんな伝統的作品を創り上げるのは、やはり容易ではなく、後継者不足など多くの課題もあるんだなと感じた。

昨今の映画でLGBTQがひとつのテーマになりつつあるように本作でも扱われていたけれど、いまだに法律で同性婚が認められていない日本では生き辛さを感じる人が多いのかもしれないなという印象を強く受けた。それでも、本作のように、互いに手を取り合って理解を深め合うことのできる家族が増えていくような世の中になることを切に願うばかり。
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