石橋

バカ塗りの娘の石橋のネタバレレビュー・内容・結末

バカ塗りの娘(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ただ魅せられて、突き動かされて、つくり続けることの尊さ

資本主義のなかで生きること、家族の形、"女"であること、20代であること、あらゆる社会的な規範にはステレオタイプがついてまわるけど、世の中に白黒ハッキリしているものなんてなくて、すべては関係性のなかに浮かび上がってくる相対的な概念であって、今の感覚で生きる人間は、美也子のようにその相対的なポジションを柔軟に主体的に選び取ることができるのだと感じた それは現代で賞賛されるべき"個性"である一方、とても苦しいことでもあるとおもう

わたしは家族の血縁を絶対的なものだとは思わないし、女にも若さにも資本主義にも縛られることは大っ嫌いでクソ喰らえと思っているけど、それでもおじいちゃんが亡くなったことをキッカケに家族が集まって、歪なりに盃を交わしているシーンには思わず涙が出てしまった 監督と同じ長野県上田市出身のMOROHAの『ネクター』が脳内に流れてきた
石橋

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