そこはユートピアか。
前作｢〜持続可能戦争｣があまりによく出来ていたから、比べてしまうと流石に劣ってしまうけれど、それでも今年のアニメ映画ベスト3に入るくらい素晴らしい完成度だった。今回はロボット造形が半端じゃない。キャラクターの描きもパワーアップしていたし、このシリーズがより一層好きになってしまった。年末年始は攻殻機動隊パーティで決定だな...。
今までにない、AIの脅威に対する斬新な切り口。前作同様、攻殻初心者としては台詞を追いかけるのに必死になってしまうのだけど、ポスト・ヒューマンを通して描かれる、人間のエゴや深層心理なんかがめちゃくちゃ面白くてついつい見入ってしまう。前作よりストーリーが難解で、物語が終盤に差し掛かったためか、感覚的・視覚的に楽しいと思えるシーンは減ったように思える。藤井道人の編集も若干力不足。だけど、こんなにも最高のSFアニメと出会えるきっかけを作ってくれた製作陣には頭が上がらない。何より本作は、少佐が信じられないほどカッコよかったから、それだけで大満足。
