なだ

さらば、わが愛/覇王別姫 4Kのなだのレビュー・感想・評価

5.0
息を呑むレスリー・チャンの美しさ。蝶衣の艷やかな女形としての所作に魅了されました。
レスリー・チャンは今なおファンの心に生き続けているのですね。

女郎の母に京劇の劇団に売られる小豆(蝶衣)。何かと庇ってく兄貴分の石頭(小楼)に思慕からの恋心を押し隠し、舞台の上だけは王と妃として生きることができる。その演目が『覇王別姫』

小楼は蝶衣の気持を解っていたのに、男性からの想いに応えることなく小楼は菊仙(コン・イー)と結婚を決める。

盧溝橋から始まる日中戦争、国民党、文革と激しい時代の流れに小楼、蝶衣、菊仙の3人の三角関係が破滅に向かって行く様は、運命に流される木ノ葉のようではかない夢を見ている気持ちに。

時勢に抗えず必死で生きる姿が胸を打ちます。


堕落の象徴とされた京劇も文革で弾圧された。中国文化大革命が一億人もの命を奪う革命であったことを知りました。

ラストシーンはどう解釈したら良いか悩みますが、蝶衣にとって一番幸せな形だったのかなぁ。












【余談】
記念のレビューをこの作品にしたくて鑑賞日が前後しちゃいました🙇

ちょっと贅沢に109シネマズ新宿で鑑賞(現在平日会員価格3500円、正料金4500と6500)。歌舞伎町タワーとして今年の春にオープンして、坂本龍一さん監修の音響設備を売りにしています。

今作は音響というより防音?余計な音が入らず集中して観られて良かったです。
画像は…普通のミニシアタークラスでしょうか(古い作品なので)

椅子も座り心地良好で、至れり尽くせりのトイレのアメニティグッズ。開映1時間前のポプ&ドリンク食べ放題。こんなにしなくていいからもう少し安くして〜って感じです😅


実はこの歌舞伎町タワーは新宿ミラノ座の跡地に建設されたビルでして、ミラノ座は私が9才で初めて「宇宙戦艦ヤマト」を観たデヴュー劇場。そこで再び映画を観るとは感慨深い思い出になりました。
(作品によってはまた行きたいが1回行ったからもう良いかなって気持も…)
なだ

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