このレビューはネタバレを含みます
ずーっと観たくてついにようやく観られた
多分この映画で人生で観た映画が1000本目を突破した
節目だから壮大なものがいいなと思っていたのでちょうど良かった
正直中国の歴史も京劇もそこまで詳しくはなく、もっと沢山本を読んで勉強しようという反省点もありました
それを差し引いても素晴らしい映画でした
映像からストーリーから衣装、カメラワーク、そして役者陣もとても良かった
レスリー・チャン演じる蝶衣が、美しくて凛々しくて存在感があった
3時間にも及ぶ大作だったけれど、それを感じさせる間もない、息をするのも忘れるくらい濃度の高い内容だった
中国の激動の歴史に流される京劇の劇団員達
生きるために芸の修行をしていたら、気づいたら芸でしか生きられない自分になっていた
その中で心の拠り所があまりにも少なすぎる
想いを口にすることも叶わず、苦しみを理解されない
そんな中で唯一の芸も思い通りにできなくなっていき、
最後文化大革命で愛する人に裏切られる
恐ろしいなと思ったのは、ずっと味方でいたのに
離れたり寄り添ったりしながらもずっと味方でいてくれた小楼にまさかの裏切られてしまう
あまりにも残酷な結末だった
教養がなく、面白さが半減しているだろうなとは思ったけれど、レスリー・チャンの美しさを堪能できただけでもスクリーンで観た甲斐のある映画でした
