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マーサのdm10foreverのレビュー・感想・評価

マーサ(2019年製作の映画)
3.9
【メモリー】

なんだろか…
なんでだろか…
今年は厄年なんかな…

2月に父が亡くなって、ようやく落ち着いたかなって感じで映画ライフも通常運行に戻りつつあったんですが…

11日に、17年5ヶ月飼っていた愛犬バンビ(♀)が天国へ旅立ちました。
犬の17歳って人間で言ったら100歳くらいになるらしくて、いわゆる「グランマ」だったんですが、やっぱり17年もずっと一緒にいたからね…
喪失感で言ったら親父の時よりも凄い気がする(親父ごめん🙏)

そっかぁ、17年かぁ…
あまりにも「居るのが当たり前」だったから、今でも家に帰ったらついつい探しちゃうし、昨日もいつも一緒に歩いた散歩コースを一人で歩いてみた。
泣くかな・・・って思ったけど、案外涙すら出てこなかった。
まだ実感が無いのかね😅

でも、なんか自分がこの世界で独りぼっちになってしまったような気がした途端に息が苦しくなった。
もちろん家族は居てくれるけどね。

だから映画を観る気にも全然なれなくて…というか観ても頭に入ってこない😢
それでもそんな頭に割り込んで来た「オオカミ狩り」はよっぽど凄かったということか😅


…ってな心境でこの作品を観ると、胸がキュ〜ってなる😣

世界の中で独りぼっちになってしまった主人公の孤独。
バキバキに画面が割れたスマホ、おでこの傷、壊れた車、そしてもう一人の存在・・・。
序盤にポツポツと落とされた伏線がラストで全部繋がる。

なるほど・・・そういうお話だったんだね。
意味がわかった途端に泣けてきた。

「自分しかいない世界」と「自分だけがいない世界」の境界線。
全てが止まった世界で、ただ一人自分だけが「動いて」「考えて」いる・・・。

お母さんが何気なく冷蔵庫に貼った「アイスじゃなくラザニア食べてね」っていうメモや、ちょっぴりお小言込みの留守電のメッセージ。
いつもなら何も考えずに捨ててしまうけど、何気ない、たまにちょっぴり疎ましく思えていた日常ですらもこんなに愛おしく感じてしまう。
失って始めて気がつく質感や彩りや温もり。


個人的には、このタイミングで観るとやっぱり色んなことを考えてしまうお話し。
僕自身の寂しさなんかはどうでもよくて、バンビが寂しい思いをしていないか?そんな事ばかりを考えてしまう。

・・・ってな感じで、リハビリ期間がちょっとだけ延びそうな気がしますが、週末には東リベも公開されるし、GWも近いし(って言っても仕事だけど・・・)、ちょっとずつ切り替えて明るく過ごしていければな~なんて思ってます。

すんません、またしょんみりしちゃうかな・・・と思って書くの迷ったんですが、書いてみたら気持ちのどこかで整理がついたような気もしました。

この作品と出会ったタイミングも、もしかしたら運命だったのかもしれないですね。
そんなことを感じた作品でした。
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