悪魔の毒々クチビル

レプリコーン 5の悪魔の毒々クチビルのレビュー・感想・評価

レプリコーン 5(2000年製作の映画)
3.4
「笛を返せ!!」

レプリコーンの魔法の笛を奪ったラッパー達が狙われるお話。

やーっと「レプリコーン」シリーズが全部フィルマに登録されました!気が付くのが遅れましたが。
と言う訳で前作で宇宙進出を果たすも何から何までショボい仕上がりのせいで、シリーズ随一の駄作となってしまった本シリーズですが、流石に今回は地球に戻って来ました。
そして今作のターゲットはラッパー。
主人公ら3人の売れないヒップホップトリオが大手レーベル経営者のマックからレプリコーンの魔法の笛を強奪するも、案の定レプリコーンに追われるお馴染みパターンです。

オープニングで何故か3の時と同じようにレプリコーンが魔法のメダルによって石化していますが、何でかはやはり分かりません。
ただメダルを取って石化が解けてもまたメダルを着けると結局石化しちゃうんだけど、明らかに石像のクオリティが違うのは何故なのか。
ポーズはそりゃ変わるだろうけど、材質まで別物やんけ。
弱点に四つ葉のクローバーが復活していて、クローバー入りの大麻を造るシーンは割と今作の設定というか登場人物を取り巻く世界観に合っていて良かったと思います。もうちょい役立てて欲しかったけど。
金貨も出てくるけど今回は初登場の笛に執着心を全降りしちゃっていました。靴?はて何のことやら…

前作では血すらろくに出なかったのに対して今作は指が千切られたり腹に風穴空いたりと、ある程度ホラーなゴアシーンも少しですが戻って来ています。
殺されたおっさんがホルマリン浸けになっていたシーンも良かったですね。
魔法で人体に穴空けられるのに扉は開けられない所も相変わらず適当なお茶目っぷりで。

一方でそんなに魅力のないトリオに焦点を当ててもいるので、体感他よりもレプリコーンの出番が少ないような気がしました。
売れない現状を魔法の笛で打開させていくありきたりな展開も、元々軽犯罪なら良いかくらいのクソガキども程度のキャラ付けなので面白味もないし。
何気に5作目にして初のヒロイン不在な作品でした。
代わりにジャケットにもいるゾンビガールなる集団が出ます。
レプリコーンに催眠術を掛けられたお姉さん達ですが、マジで物語の流れ上居ても居なくてもいい存在でした。
閉じ込められたレプリコーンが遠隔操作して助けに来させたかと思えば普通に自力で脱出していたし。
そう言えば主人公の盲目のお婆さんがうっかりレプリコーンの目玉にフォークぶっ刺すくだりも必要性ゼロでしたね。
終盤は成り行きで主人公達が女装するんだけど、どう見てもバレバレとは言え髭くらい剃ろうぜ。

まとまりはイマイチでしたが、前作と比べると少しは持ち直した方かな。
ああいう終わり方なのはシリーズ初かも。
最後はレプリコーンまでがラップを披露したりと、取り敢えず未だに自由奔放なレプリコーンさんが観られたことだしまぁ良いか。