登場人物は皆、何かしらをMissingしている
失踪した娘を、自分を、正解を見つけることはできるのか…
吉田恵輔監督が好きすぎて、公開初日に定時ダッシュして鑑賞。最高でした。『空白』よりもライトで（とは言っても地獄には変わりないが…）決して物語の答えを提示する訳でもないが、美しくまとまるエンディングに感服。
『空白』の松坂桃李もそうだったが、いつもは煌びやかな役者が追い詰められてボロボロになっていく様はほんとにすごい。肌ツヤツヤ、唇ぷるんぷるん、瞳キラキラの石原さとみが見る影もなく荒んでいく。そりゃメンタルが壊れかけてもおかしくないわ。
そして中村倫也の存在。監督お得意のマスコミやネット批判にシフトしだして、「あ、なるほどね。ポスターや予告詐欺でこの映画の主役は中村倫也か。」と思ったほど。そのまま『新聞記者』みたいに組織に翻弄されて壊れていく様でいっても良かったところを、そこはちゃんと石原さとみに視点を戻して幕を閉じたのが物語をMissingしてなくて好感が持てた。
部屋の壁に描かれた落書き。
みうちゃんにだけかかった虹。
つまりそういうことですよね…
