AONI

ミッシングのAONIのレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
3.5
半狂乱の石原さとみに対して、感情を抑えて自分はなんとか冷静に努めようとする旦那(青木崇高)が、ラスト近くで慟哭する姿には心打たれる。物語はフィクションかもしれないが、被害者なのに嫌がらせや誹謗中傷を受け続ける胸糞悪いエピソードの数々は、実在の事件取材に基づいているものなんだろう。

以前に実際の報道番組で、行方不明になった娘の情報を求めてテレビインタビューを受ける母親に対して、「娘を失ったのに、美容室にいったかのように綺麗に髪を整えてTVに出ているこの母親の神経を疑う(もっと髪を振り乱しているもんだろ)」と被害者側に価値観を押し付けるネットのコメントを見てしまい、気分が悪くなったことを思い出した。

いなくなった娘が部屋壁に描いた落書きに対して、窓からの陽ざしが照らして、虹の光がかかる映像シーンは素敵だった。
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