まー

ミッシングのまーのレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
4.5
空白(blank)

空白で描ききれていなかった報道の欺瞞とSNSの暴力性、何より「あなた方これ観て楽しんでますよね?」という観客への問いかけ。観ている間(あいたたた…)と居た堪れない気持ちになります。最近だと那須の夫婦殺人事件とかまさにこれ。

それでも正しくあろうとする人間の精神性や優しさも押し付けがましくなくて良いです。どんなに辛くても吉田恵輔監督はひとつまみの優しさを最後にふりかけてくれるから好き。パート先の新人さんに空白の奥野瑛太さんを連想しました。

石原さとみさん、すごい頑張ってたし良かったんですけど、どんなにボサボサ頭でもノーメイクでも綺麗すぎるんですよね。
青木崇高さんは静かながら感情を押し殺しているのがわかるすごく良い演技。実際彼が1番辛かったと思います。2度泣かされました…

ちょいちょい変なやつ、というか嫌なやつを入れてくるのも吉田作品の特徴。警察署で話してる横で怒鳴ってるオヤジとか歩きスマホでケンカしてる奴とか、犯罪でもないし迷惑行為というほどのことでも無いけどとにかく厭なやつ。
あと吉田恵輔監督十八番の居酒屋シーン。今回も2回出てきますけどどちらもとても重要なシーンでした。

あの漁港はBLUEで松山ケンイチさんがシャドーやってたとこ…?
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