みちゃまる

ミッシングのみちゃまるのネタバレレビュー・内容・結末

ミッシング(2024年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

評判が良かったので鑑賞。
暗く長いトンネルをどこまでも歩いているような感じ。
石原さとみの演技は、本当に娘が失踪した母親にしか見えなかった。夫の青木崇高も良かった。静かに支える夫の懐の大きさ…2年間ずっと苦しかっただろう。本当は泣きたかっただろう。
マスコミの仕事は事実を報道することだが、記者の意図しない編集がなされ、結果的に偏向報道となってしまう。待っているのは誹謗中傷と壊れていく家族の生活。そして自分がやらなくても、代わりの記者はいくらでもいる…。

母、父、叔父、報道記者。立場は違えど、美羽を思う気持ちは一緒。しかしネット上の声や視聴率を求めるマスコミが絡むことでそれぞれが悩み、自分を責め、葛藤する。
暗く長いトンネルの先に人は何を見出すのだろう。縋っていたものや信念を手放した時、その先にあるのは何か。
諦めなのか、状況を受け入れて出来ることをするか。
見ていてとても苦しかったけど、俳優陣の圧倒的な演技力で完成度が高く、リアリティに溢れた作品でした。
みちゃまる

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