M

ミッシングのMのネタバレレビュー・内容・結末

ミッシング(2024年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

痛々しくて生々しい、「もうこれ以上見せないで」って感情の連続。
泣けるとかじゃない、しんどくて辛くて痛い。

娘を想うあまりにある意味狂気じみた言動を繰り返す母親も、
態度にはなかなか出ないけれど家族をちゃんと大事に想う不器用な父親も、
心の内では自分の行いをずっと悔い続けている弟も、みんなそれぞれの地獄の中で生きている。

全員演技がエグくてぶっ刺さる。特に警察署で泣き喚く石原さとみと、青木宗高の涙。
タバコを吸いながらぐっと目に涙を浮かべるところも良かったけど、ラストの号泣シーンはもらい泣きする。

そして中村倫也もめっちゃ良かった。
事実を報道したいと主張しながらその事実がどう人々の目に映るかまでは考え切れていない、立派でハリボテな正義感。それをつきつける警察官とシーン、かなり刺さった。

それぞれの葛藤と感情がぐちゃぐちゃに混ざり合って、
その中にも愛とか思いやりとか優しくさがちゃんとあって、結局本当のところは誰も悪くないし誰も責められない。
何も終わってはいないけど、それでもまだ前を向ける終わり方で良かった。

でも虎舞竜のくだりは監督意地悪だとおもう。
M

M