「あの時 あの場所で 違う選択をしていたら？」こういうifもしもな人生を描く作品は結構あるけど、
素晴らしい人生讃歌！！
エンドロールでこんなに泣いたのは久しぶりかも。思わずスタンディングオベーションしたくなりました！恥ずかしいからやらんけど😄
ピアニストを目指す主人公のジュリアをルー・ドゥ・ラージュが演じ、4つの異なる人生が交差していきます。今はどのジュリアか迷う時もありますが、髪型や服装や雰囲気で見分けがつきます。
ルー・ドゥ・ラージュという女優を初めて見ましたが、見事に4人のジュリアを演じ分けている。外見はもちろん、キャラクターによって声の高低や姿勢なども変えていると思う。大学生から80歳のおばあさんまで演じるのだから、誰にでもできることではない。
また人生の節目にはいつもピアノがあって、美しい音色が物語を一層盛り上げてくれる。曲のことを知ってたらより感情も昂るんだろうなあ。
そして家族との愛を描きラストを上手く纏める脚本も、バランスの取れた的確な編集も素晴らしい。オリバー・トレイナー監督はこれが長編デビューというのだから、信じられない。
劇中で人生を決めるのは、選択か？行動か？出会う人か？という問いかけがあるが、本作を観て改めて思ったのは、人生をあきらめないことだと思う。あきらめずに自分を信じて懸命に生きれば、どんな選択をしようと最良の人生になっていく。そして、主人公がピアノを心の拠り所にしていたように、音楽であれ、芸術であれ、好きなことはきっと人生の手助けになってくれるはずだ。
すでに上映数が少なくなっているけど、多くの人に観てもらいたい映画です。
