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ジュリア(s)のiamのレビュー・感想・評価

ジュリア(s)(2022年製作の映画)
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この映画を観ると、多くの人が自分に起こりえたかもしれない人生を夢想してしまうと思う。同じ空間にいる他人の姿をみて、その人に自分を投影したりして、好き勝手にストーリーを組み立てたりするんじゃないだろうか。そして、きっとこの先、何度もそうやって、あの時こうなっていたら...ああなっていたら...もしかしたら...なんて考え続けていくのだと思う。

ただ、どんな人生であったとしても、100%幸福または100%不幸なんてことはないのかもしれない。
映画でもジュリアの4つの人生が流れていくけれど、どのジュリアも幸せであると同時に不幸だ。
自分というものは、常に幸福と不幸のあいだに存在しているもので、その中間地点みたいな場所で何かしらを奏でていくことが、人生を歩むという行為なのかもしれない。
自分がいまどんな人生を歩んでいるかはわからないけど、どんな人生であったとしても、周りのものに対して、少しでも温かな光を当てることに執着したいと思った。
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