2023年、279本目。
思わぬ瞬間が人生の分岐点だったりするのかもしれない。
ジュリアの人生のいくつかのパラレルワールドを描く物語。
ハッピーエンドが昔から苦手だった。王子様と結婚して幸せ?それはその瞬間を切り取ればの話。
何が起きたから人生薔薇色/お先真っ暗なんてあり得ない。
自分にとって"ベストな人生"なんてないのだと、この映画が教えてくれた。最低も最高も続かず、ただ懸命に今を生きるだけなのだと。
最期に目を閉じるその瞬間まで何があるかわからないから人生は面白くて素晴らしい。
この映画には無駄なナレーション、野暮な説明語りは一切ない。それなのに今がどの分岐のジュリアか間違える事はないという演出も粋だった。
全てのジュリアが愛おしく感じると同時に、自分の人生を重ねて涙が溢れ心が救われた。
年末ギリギリで今年ベスト3に入る作品に出会ってしまった…。私にとって特別で大切な作品。