エブリデイねむろう

ほんとにあった!呪いのビデオ101のエブリデイねむろうのレビュー・感想・評価

4.0
投稿されてきたという心霊映像を検証・紹介する心霊ドキュメンタリー。
「ほんとにあった!呪いのビデオ」(以下ほん呪)シリーズ第101弾。
演出・構成:藤本裕貴

「謎の光」

なんと大胆な犯行か!
どこか中山市朗の怪談を思わせる意味不明かつ不気味な車両。
あまりに謎めいて取材すらしようのないほど身も蓋もない現象。
すばらしい。
あの山道の先になにがあるのか気になる。

「水没」

恐怖映像としては秀逸。
投稿映像と言い張るには無理がある。
そんな映像。

「疫病神」

藤本監督は子どもをつかった映像づくりがほんとにうまい。
ノイズもだいぶ控えめでよき。

「ジェノサイド 前編」

投稿者の弟が失踪した。
その原因となったかもしれない映像が本作のメインエピソード。
撮影された部屋のエアコンのうえで発見された髪の毛の束。
なぜそんな掃除でもしたらすぐ落ちてしまいそうな場所に?

失踪した弟が頼りにしていたというカウンセラー。
そこから謎の養豚場の存在にたどりつく取材班だったが…。

「薄闇」

電灯のない公衆トイレで撮影された映像。
撮影者が事象に気づくのが早すぎてまったく追いつけない。
撮影者はニュータイプである、とでも言うのだろうか。

「従姉妹」

これはきもちわるいねー。
惜しむらくは合成が甘いことか。

「ジェノサイド 後編」

Googleマップもカーナビもある時代に道に迷う取材班。
親切な地元民に助けられ都合よく夜の養豚場を探索することになる。
シリーズ伝統の隙間がとおれない芸を披露する巨漢・男鹿くん。
これをネタ化した初代巨漢スタッフ横田氏と名作「疾走!」の偉大さを痛感する瞬間である。

撮影中に腹痛を訴える男鹿。
デブの腹痛には大別して、細菌性の食中毒ないしは水分(あるいはタンパク質)の多量摂取による消化不良の2つしかないので、ちゃんとトイレに行ったほうがいいと思います。
木勢も体調不良のため離脱。
藤本監督と斉藤凛太朗の2人体制で探索することに。

そしてこれが、ロリコン藤本とアホの凛太朗。
名コンビ誕生の瞬間である。
木勢からの着信をなぜか「黒電話」に設定していたロリコン藤本。
脈絡のない吐き芸を披露するアホの凛太朗。
このへんのゴタゴタめっちゃすき。

ということで、藤本監督の個性が一気に爆発した感のある本作。
キャラクターも含めてほんと夏目大一朗に似てきたな。

さて総評だが、最後の映像はいらなかったかな。
クリーチャー造形は見事だけど動きがCGまんま。
映像の目的もわからず恐怖のための恐怖映像になっている。
んー惜しい。

2023ー旧084