湾岸に住むランナー

ネクスト・ゴール・ウィンズの湾岸に住むランナーのレビュー・感想・評価

3.5
 メンバーのキャラクターや特技を生かしたチーム作りや作戦、あるいは選手とコーチのぶつかり合いからの結束等がメインかと思いきや、そうでもなくて、けっこう一人一人の人間ドラマだったりした。都落ちしてきたコーチ、代表の再建を背負ったタビタ、ファファフィネのジャイア、31失点の伝説のGK……それぞれに再生のドラマがあるのだけれど、深くは描かれない。登場人物たちの心の変化が唐突に感じられる場面もあった。まあ、いちいち丁寧に描写すれば、時間がいくらあっても足りない。2時間越え、3時間越えは、この映画の軽妙な雰囲気に合わない。見る側が想像力を働かせればいいのだろう。浅いと批判すべきなのか、簡潔で良いと評価すべきなのか、意見が分かれるところである。
 少なくとも、受け入れる心さえあれば、何処にいても幸せになれるということは分かった。
 それにしても、かの地の人は皆さん体格がよろしい。体格だけ見たら、強豪チーム……というか、ラグビーチーム?