アランスミシー

ネクスト・ゴール・ウィンズのアランスミシーのレビュー・感想・評価

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冒険志向→安全志向

息子を授かって自分の夢であったサッカー選手としての華やかなキャリアを代わりに築いて欲しかったトーマスだが、生まれて来たのは娘であり、無理くりサッカーをやらせて教育していくも、娘は自分が期待していたほどサッカーへの情熱は薄く成長するにつれてそれ以外の色んなモノへの興味を持って行く。

ジャイアも同様、サッカーというトーマスにとって神聖な戦場に色気に満ちた弱さを持ち込んだジャイアに男として振る舞うよう強制しようとする、も彼女の抵抗、更には自分の為にホルモン剤の摂取をやめたジャイアの情緒崩壊を見て自分の拘りの強さが如何に人の自由で温和な選択を苦しめていたか気付く。

娘もジャイアも決してサッカーが嫌いなわけではないのだ。むしろ好きだし、情熱もあるけど、サッカーor死という2択に狭める程の拘りが無いと言うだけ。サッカーは戦争ではなくあくまでゲーム(娯楽)だと言う事にトーマスは気付かされる。
楽しむ事こそ人生の醍醐味であったことを。
トーマスはかつて自分がただ楽しくてサッカーしていた時代を思い出す。