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キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩のpapandaのレビュー・感想・評価

4.2
こんなに苦しい映画だとは予想してなかった。1978年パートがあるからまだ救われるけど。ポーランドとウクライナの関係がよく分からなかったのではじめは戸惑ったが、ソ連やナチスによる非道さはよく分かった。はじめユダヤ人、ウクライナ人、ポーランド人の家族のギスギスした関係も子ども達の歌声ですっかり打ち解けて音楽は人類を救うと思ったけど、逆にとんでもない危地に陥れることもある。どんな民族だろうと、ナチスの子どもであろうと、子ども達の生命は絶対護るという信念の強さがとても食い込んだ。そしてたとえ幼児だろうと撃ち殺してしまう人間の悪魔ぶりが怖かった。あのあとあの娘達は1978年までどう生きてきたのだろう、ユダヤ人の両親は帰ってきたのだろうか、ウクライナ人のお母さんはどうなったのか、気になって仕方ない。現実はもっともっと悲惨だったそうだが、今現在も同じことが行われているということをきちんと意識しなくてはいけないと思った。
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