ふらぴこ

ナショナル・シアター・ライブ「善き人」のふらぴこのレビュー・感想・評価

4.6
久々のナショナル・シアター・ライブ。
映画じゃないからここには無いかと思ったらあって驚き。
どこにでも居そうな大学教授が書いた本をたまたまヒトラーが気に入ってしまい、そこからあれよあれよと言う間にナチに取り込まれてしまう男の話。本人は「こんな馬鹿げた状態、いつまでも続くわけがないよ」なんて言っているものの…というあらすじ。ちなみにこの教授の親友はユダヤ人だったりする。

会話劇で舞台はシンプル、役者は3人。デヴィッド・テナントさんは主人公オンリーだけど、他の2人がくるくると役を変え、何人も演じており、…いつも思うけどイギリスの舞台はレベルが桁違いに高い。ナショナル・シアター・ライブにくるものがそうなのかもしれないけれど、今回も圧倒されました。

そんな高レベルの舞台で、今回は特に主人公の友人役(他 沢山)を演じたエリオット・リーヴィさんにものすごく惹きつけられた。舞台だとひときわ映えて目を離せなくなる役者さんだなと思いました。終わってからIMDbをチェックしたけれど、舞台が多めだったから、舞台専門なのかな。
ちなみに、映画・テレビに出ていて、なおかつ舞台で凄かったなと思ったのはベン・ウィショー。

テナントさん演じる主人公、今現在見ている側としては、それはどうなの?と思うけど、第二次世界大戦当時、自分が非ユダヤ人でこの立場に置かれたら…と考えるとなんとも言えない気分に。

ナショナル・シアター・ライブはちょっとお高めなんだけれど、もう一度見たい作品。
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